4thライブ「デア・エクス・マーキナ〜機械仕掛けの女神〜」が終了いたしました♪
今回の試みは、
●日常の生活音を曲中に取り入れたこと。
●打ち合わせ無しの５分間の即興
●組曲形式
●iPad,Macをステージにのせたこと
「りんぐリン」としてこんなサウンドを創りたい！
という頭の中のモヤモヤが形になったライブになりました。
プログラム
1. デア・エクス・マーキナ 〜機械仕掛けの女神〜：高木リィラ作曲、りんぐリン編
古代ギリシャ劇では、物語が錯綜してもつれた糸のように解決困難に陥った時、突然、絶対的な力をもつ神が現れて、物語を解決に導くのだそうです。この神は劇の中でクレーンのような機械で登場することから、「デウス・エクス・マーキナ（機械仕掛けの神）」と呼ばれています。（女性形は「デウス（神）」が「デア（女神）」となります）
機械（コンピューター）が紡ぎ出す揺るぎないテンポとリズムで曲が進行する中、有機的な存在である私たち人間の生演奏が掛け合わさり、「機械（無機）」＋「人間（有機）」＝どちらか一方では成り立たない、どちらでもない音楽に仕上がりました。
声とマリンバ、グレゴリオ聖歌の要素、アラブの音楽の要素が入り交じったりんぐリンの新境地！
2. 森のコーラス：高木リィラ作曲、りんぐリン編
昨年５月、りんぐリンライブ＠ミュージックサロン「白い森」で初演した曲です。森の中の住人たち〜虫、鳥、山羊、牛、豚、アヒル、フクロウ、猫etcの声が盛り込まれ、自然音と生き物たち、そして人間が生み出すリズムやメロディが融合した音楽となっています。人間は主役ではなく、森の中の小さな存在に過ぎない…。そんなことを想い描いた一曲です。
3. ある雨の日：高木リィラ作曲、りんぐリン編
今回のライブのために創作＆アレンジされた新曲第１弾！
空き缶、空き瓶、雨の日に急いでレコーダーを取り出して録音した雷音、喫茶店の店員さんの声。雨の日のストーリーが目に浮かぶ一曲です。日常生活の中で誰もが聞いたことのある「音」に焦点を当てました。何気なく聞き逃している音たちの持つ面白さをお楽しみください。
4. デウス・エクス・ソリス：高木リィラ作曲、りんぐリン編
昨年５月に初お披露目した本曲は、「太陽の神」というタイトルがつけられ、日食を記念して創作されました。かつて南米マヤ、インカの民は、太陽の神に生贄を捧げ、一年の豊穣と平安を祈念しました。人間のコントロールを超えた大いなる自然の力、それは時には残酷でもあります。
太陽神の無機質なモチーフが電子音で淡々と流れる中、人間の意識がアコースティック楽器で奏でられ曲が進行していきます。
5. ザ・ジャパン：高木リィラ作曲、りんぐリン編
私たちが生まれた懐かしい昭和の時代。香り、匂い、雰囲気、色・・・それらを音として表現してみたら・・・。駆け足で過ぎ行く時の流れの中で、人間を取り巻く「音」も様々に変化してきました。平成を経て令和を迎えた今、かつては存在しなかった電子楽器たち（パソコンやタブレット）も、今や立派な楽器としての地位を確立しつつあります。過去が存在していたから、現在があり、そして未来。音で時代を追いかけてみました。
6. 完全即興曲：りんぐリン2019/6/9編
決め事は「３部構成、ハ長調。５分たったらアラーム音」あとは打ち合わせ無しに、本番出たとこ勝負！まさに正真正銘、即興曲です。会話の中で何度も種明かしをしそうになる中、本当に何も打ち合わせをしておりません。初挑戦の企画です。
どんな曲になるのか、謎のままスタートする第２部です！
7. ABD巡礼：高木リィラ作曲、りんぐリン編
ABDとはAtomic Bomb Dome、原爆ドームの略です。初演は2018年東京。昨年の「白い森」でのライブでは広島で初のお披露目となり、感慨深い思い出となっています。
原子の爆発によって起こる粒子の渦、音、光、衝撃、静寂・・・、それらを音楽を通してその先にある深層にまで掘り下げていくことはできないかと試行錯誤いたしました。５拍子、７＋８拍子の変拍子が基本となっています。
8. 五つ星：高木リィラ作曲、りんぐリン編
「水」「木」「金」「火」「土」東洋の陰陽五行思想に着想を得て５つのコンセプトを音楽にした「五つ星」。５拍子のリズムが全編を貫く中、ポリリズム的に４拍子が重なり、水の音、木を踏む音、ノコギリで竹を切る音、神社の鉦の音。楽音ではない存在感のある音たちが曲を進行させていきます。
最終の大地の女神「土」によって奏でられる６拍子。ボレロを連想させる小太鼓、ドラの登場によって幕が閉じられ、まさに今回のテーマ「デア・エクス・マーキナ」にふさわしい一曲に仕上がったのではないかと思います。
＊今回の書き下ろし新曲１、３、５、８
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